2011年9月8日木曜日

夜の野分 2010.11.1

 10月月末にやって来た台風。待ち構えていたら風もほとんどなく、強い雨が降っただけだった。そのかわり、スッキリ台風一過とはならず、翌日もなんとな~く曇っていた。内陸部は台風のドキドキワクワク感が薄いのがある意味残念ではある。その夜の帰り道、風と急に冷え込んで来たのとあわせて葉っぱが落ちたのか、ことのほか大量の落ち葉が舞っている。それがいくつもの固まりになりながら、大きさを変幻自在に替えながら、まるでいきもののようにざーっと路上をあちこちに向かって這っていた。ちょっとなかなか見られない不思議な光景だった。
夜の風、夜の雨、夜の雷、夜の雪。昼間と同じ気象現象のはずなのに、夜だとどこかが何かが違う。なぜだか静かな,しかしとても大きな力を感じる。少し怖くもある。夜の中では人は、ただ耳を澄まして待つしか無いからだろうか。そういえば、新潟での地震の時のその夜、余震が続く中、見上げた星がとても奇麗だったことをふと思い出した。動く自然、動かない自然、人の力の及ばない自然を目の当たりに感じられやすいのは、夜の持つ力かもしれない。
翌朝、八ケ岳も駒ヶ岳もついにうっすら初冠雪。またぐぐっと冬に近づいたのだと気づかされた。しかし、あれほど這い回っていた「葉っぱのいきもの」たち、本日はすっかり姿を潜めていた。このあたりの紅葉はまだもう少し続きそうです。

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