2011年9月8日木曜日

おひさま島 2011.3.31

朝方のぽかぽか陽気が,昼なぜか雲来りてなごり雪舞う寒空に。
そんな中、tooとリホチを連れて散歩に出る。

集落を抜けると釜無川に向かって田んぼが広がっている。
冬はこの広い谷間を常に北風が吹き抜けているので、さすがに田んぼに出ると寒い。
周りの景色と言えば枯れ草色の中、風を避け、春を待つロゼットが目につくばかり。
と思っていたのだが区画整理された階段状のその土手の、
法面のここに、あそこに、一面枯れ草色の風の海に浮かぶ緑の島があった。
オオイヌノフグリ、オドリコソウ、ヒメオドリコソウ、イヌガラシ、ナズナ、
そして僅かながら日本タンポポ。
花の咲いているところにしゃがんでみると風が弱まりぬくぬく、
さらに姿勢を低くすると日差しの暖かさでぽかぽか。
よく観るとそんな島には決まって花の上をナナホシテントウが動き回っていた。

薄着のくせに「寒ーい」といいながら、鼻水をたらしつつ、
そんな春との出逢いを楽しんでいる子供たちを連れながら、
このひだまりパワーをいち早く感じられるのは、
実はより地面に近い位置に生きるこどもたちなんだ、と気づいた。

春は足下から点々と広がってゆく。
緑や赤紫の丸いロゼット。小さな花々のそのまた小さなつぼみたち、眩しいくらい赤い天道虫。
小さな春の島で小さな小さな春の太陽たちが待っている。
もうすぐそこに来ている大きな春を待っている。

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