2011年9月16日金曜日

釜無キャニオン探検 2011.9.14

今日も夏が戻ったかのような暑さ。
丁度良いので前から気になっていたミニグランドキャニオンにでかけてみた。
「昭和57年の大雨によって釜無川国界橋下流に突然出現した1.5kmにわたる断崖に囲まれた渓谷で、出現当時は多くの見物客を集めた。だがしばらくして見学者に事故があったため、立ち入り禁止になり岸を重機で崩したりした」等と資料にあるが、現在はどうなっているのだろうか?
できたてキャニオンの資料

甲州街道沿いに細長く伸びている上教来石地区の山口という場所に関所跡地の石碑が建っている。そこに車を置いて川の方に向かう。
川岸までたどり着く道は無いので途中から完全に道なき道を突き抜けていき堰堤の上にやっとたどり着いた。堰堤のために土砂が堆積して広い河原になっている。先日の増水もすっかり収まって河原に残るのは痕跡だけだった。



ここから上流に向かって歩いてゆくが、基本的に水深は膝下ぐらいがつづき、河原の大部分は砂や小さい石ころばかりで大きな石は部分的なポイント以外ほとんど見られない。ここからの川の両岸はほとんど垂直に切り立った5~10m程度の垂直な壁が続いていて、V字谷ならぬ凹字谷。人家の近くのはずなのに、あたりはまったく人の気配がない。空は青空、つくつくぼうしが頑張って鳴いていた。




さて、浅瀬を伝ってざぶざぶと進んでいく。時折ヤンマが高速で飛び去ってゆく。岸の近くの小さなよどみには小魚が泳いでいる。
川を渡り返しながら2曲がりぐらい進んだところで崖の地層の中に珪化木があることに気がついた。

ちょっとここの崩落は小規模だけど新しいので少し緊張する。このあたりから川筋は2つに別れるが、少し水深が深まり流れが速くなったので緊張しながら中州に渡る。





この中州の終点は、
大きな護岸ブロックがごろごろと
転がっていて荒れた光景が広がっていた。
ここは谷が狭くなっているので
流れもかなり勢いがあり、
水音も大きい。


ここまでの崖は黄色っぽい堆積岩で、
ここから上流側は緑色に急に変わっている。
どうやらこの境目が糸魚川静岡構造線の露頭のようだ。





ここから先も谷は続いていたが、
ブロックの先は少し深い部分が多くなりそうだったのでムリしないでここで引き返すことにした。

帰りはライフジャケットの浮力を使って「ぷかぷかキック」を何回か試して見たが、見た目より結構流速があるのと、ほとんど浅瀬ばかりで緩急が無くスリルを感じた。リュックを背負っていなければもっと楽しめたかもしれない。

当時を紹介する写真と現在の様子と比較すると、歳月をへて崖の上には細々ながら緑が茂り、大量にもたらされる土砂で谷は埋まり削られ続けて、川は常に姿を変え続けているのが分かる。
短い距離だったけど、(多分)今年最後の全身川遊び。楽しかった。

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