2011年9月8日木曜日

やまとなでしこ七変化 2011.8.15

 随分経ってしまったが 7月末、世間ではなでしこJAPAN優勝に湧いていた、らしい。
カレーもその実況をライブで見れたとコーフンして語っていた。
そんなこともあり我が家にもついに地デジが導入された。ま、それはさておき

サッカー関連の番組にて、なでしこつながりで、
なでしこの語源とは、「子を撫でる」ようにかわいらしい花の様子をしているから
というテレビの解説者の一言に強い引っかかりを感じた。
本当にそうなのか?それだけ?

ということで、まずはwikiで『やまとなでしこ』を調べると
『「撫子」とは撫でるように可愛がっている子、愛しい子、愛児』とあるが
noomが注目したのは
『「古事記(櫛名田比売)や日本書紀(奇稲田姫)に登場する女神「クシナダヒメ」の異名』でもあるという点。
クシナダヒメはヤマタノオロチ退治の説話で登場し、
『ヤマタノオロチの生贄にされそうになっていたところを、スサノオにより姿を変えられて櫛になる。
そしてスサノオはヤマタノオロチを退治後、クシナダヒメを妻とした』とある。
そして、『クシナダヒメが櫛を挿した巫女であると解釈すると、ヤマタノオロチを川の神、元々は川の神に仕える巫女であったとする説もある』とも。

以下noomの空想。
ナデシコのなかまの花の特徴と言えば、5枚の花びらの先端分がそれぞれ細く裂けていること(ただし裂けない種類も多い)。
これを昔の人は女性が髪を梳くアイテム、櫛に見立てたのではなかろうか
(ちなみにクシは「奇し」が語源で、イザナギイザナミの神話にも出てくるように古来より強い呪力、とくに別れを招く力を持つとされている)。
それにナデシコの仲間は生命力が強い。
茎から摘んで、それ を土に埋めるとそこからまた育つし、水をしばらくあげていなくて、完全に枯れてからも、また水をあげると茎と茎の節目から新たな葉を伸ばすらしい。
夏から秋にかけて常に咲く花なので別名「常夏」と呼び、源氏物語の巻名の一つにもなっている。

そういえば数年前にでかけた大井川鉄道の旅では、白い河原にそって鮮やかなピンクのムシトリナデシコが群生していた。
大水のたびに川筋の変わる、昔ながらの河原に可憐に咲き誇るナデシコ。
この姿と力強い再生のイメージ故にナデシコは女性とつなげられ、
「やまとなでしこ」という言葉が生まれたのかも知れない。

今回ナデシコの仲間にカーネーションであると知った。
そういわれて見れば葉っぱなんかもそっくりだ。
カーネーションと言えば「母の日」。やはり女性的イメージが強い。
ヨーロッパでは中世からの園芸ブームの中で、カーネーションはバラやチューリップ等と共に品種改良がすすんだ。
日本でも平安時代からナデシコは愛でられ、江戸時代にはカーネーションも渡来、そして朝顔等と共に空前の園芸ブームにより、ナデシコの新品種が次々つくられていったという。

ヤマトナデシコ七変化というキョンキョンの歌は実はこの園芸の歴史を下敷きにしている、のかも。

0 件のコメント:

コメントを投稿