2011年9月8日木曜日

狸歩知 2010.9.30

 今朝起きたらやはり雨が降っていた。やはりというのは昨日の帰り際、駅からさほど遠くない町中の路上でタヌキが轢かれているのを見て、さらにループ橋近くでは久しぶりにイタチが道路から茂みに飛び込むのを見たからだ。タヌキやキツネ、イタチにハクビシンなど雑食&肉食系動物たちが運転の際に道を横切ったりするのを見かけるのは、経験的にとりわけ雨の直前の場合が圧倒的に多い。普段と違う空気や風、においに動物たち自身が油断しているのだろうか、はたまたそんな油断した獲物を狙うために活発になるためなのか、定かではないが、タヌキについては確実に後者だと言えそうだ。
彼らは英語でラクーンドッグと呼ばれているが、田んぼの近くのような湿った場所を好む。そこはどんくさいタヌキでも簡単につかまえることができる、カエルなどの食料が豊富に見つかる場所だ。さらに雨が降り始めるともっと好都合、雨でぬれ始めた道に飛び出して来たカエルは、茂みの中で探すよりもはるかにつかまえやすい。ラッキー!こうしてタヌキは昔から餌を追いかけていたのだろうが、不幸なのは現代の田舎では時折車が高速で通りすぎること。ここでキツネたちならさっと身を翻して茂みに隠れるところだが、彼らは、トコトコ逃げたりその場で立ちすくんだり。結局轢かれてしまう。
前に住んでいた新潟では、秋になるとほんとうに至る所で臨終タヌキに出くわしていた。こちらではほとんど見かけないのは、基本的に乾燥した場所が多いからなのかもしれないし、標高も高く、里というよりも山に近いのかもしれない。そういえば山梨に引っ越したばかりの頃はあまりのタヌキ(の死体)の少なさをカレーとともに嘆いたものだった。 タヌキは文字通り里を徘徊するけもの。noomにとっては里の豊かさを知り、里に生きるいきものの代表。ちょっとニブいように見えて、一見地味でも、なんだかにくめない、愛嬌があるヤツ。noomの大好きないきものの一つ。

0 件のコメント:

コメントを投稿