2011年8月13日土曜日

はじめてのお葬式 2010.6.19

 はじめて地域のお葬式に参加した。その前日の段階(通夜の日)では棺桶の上に鎌が添えられていたのが印象的だった。この地域では組のメンバーの葬儀は組 全体で取り組むのがしきたりで、しかも組活動の最重要項目に位置づけられている。今回亡くなられたのは、組のメンバーのお姉さんだったのでずっと前に地域 を出たこともあり縁故関係が薄いけど、でも組が葬儀を出すことになった。ここから組は男女に分かれ、葬式の準備をすすめる。女性は「マクラダンス」を自分 たちで作るかどうかについて話している。始めて聞く言葉、そのときは遺体の枕元に置く、ごはん等をのせるための台のことかなと思っていたが,どうやら「枕 団子」のことらしいと後で分かった。
当日の葬式準備としてお寺の敷地から竹を複数切り出して、先のほうに飾りをつける。ああ、このために寺には竹林があるのか、と妙に納得した。
まずはハナカゴ。荒く編んだ玉入れのようなカゴのふちには花かざりがついている。その中に、小銭をつつんだおひねりと色紙を入れた。続いてタツ ガシラ2体は木製の竜のお頭の後ろに1mくらいの細長い半紙を貼付けたもの。半紙にはうろこっぽい模様が書かれていた。次4本にはお経の文字がかかれた白 布をつけ、もう一本にはテンガイといい、木製の吊り部品に、半紙4枚を組み合わせて、中央部を空けて貼り、四方にこよりをつけた紙を用意し、ホウジョウサ ン(出家した人のこと)に経文を書いてもらったのちに吊りテンガイにぶら下げる。
これらは葬儀が済み、これからお墓に出発するその時に野辺送りの行列が持つものだったのだが、今回親族の人数が少ないこともあり、noomも テンガイを持たせてもらった。これは貴重な体験。出発時にはハナカゴを持つ人は竹を上下にゆする。すると編み目から色紙が舞い、おひねりが落ちるというし かけ。昔はこれが子供たちの貴重な小遣いになったようで、多分量もそれなりにたくさんまいたのだろうけど、今は後で拾うのが大変ということもあり必要最低 限しか撒かないようなのが残念。
お寺を出てすぐ脇の六地蔵にゆき、それから墓地に移動する。お墓に竹を四方から立てかけるのは土葬の時代の名残で、動物やからす等に掘り返さ れないようにするためらしい。魔除けの鎌を置く風習が残っていたり、まだまだこの地域ではおじいちゃん世代には土葬の記憶がしっかり残っている。一度線香 をあげてから、枕団子を一つづつ口にし、もう一度線香を上げるこれが「なのか」(初七日)。お寺に戻って「精進落とし」の会食をしたが、うちの組(組限定 かどうかは不明)の名物料理として「マグロと大根おろしの甘酢和え」が出た。これは始めて食べる味で美味しかった。
3月まで組長だったそのときなら、葬儀委員長を務めないといけないので内心ドキドキしていたが、今回一通り流れを見ることができて良かった。 地域はじめての葬式はまったく面識の無い人だったこともあり、なんだか不思議な気楽さがあった。ただ一つ、幼児2人つれての葬式はなにかと大変だった。

0 件のコメント:

コメントを投稿