2012年1月31日火曜日

はれどきどきくま

最近は晴天が続き、こちらは冷え込んでおります。

さて我が家は田舎にあるので
家からすぐ脇にある火の見やぐらから
重要事項の町内放送が流れる。
おくやみ、子供たちの下校時間、市の行事、オレオレ詐欺注意などなど

先週あけのこと、
「昨日夕方18時ごろ、白州町荒田交差点付近にてクマが目撃されました…」
ええ〜っ!
家から徒歩5分じゃないですか!
そして、先週木曜日
「本日朝6時ごろ、白州町下教来石の流川周辺にてクマが目撃されました…」
ええ〜っ!
家から徒歩3分じゃないですか!

この放送で不安におののいた…
はずはなく、「やった〜」と我が家では喜んでいた。
秋に鹿の鳴く声が家から聞けるだけでなく、
滅多にないこととはいえ、
熊の気配も感じられるなんて。
(一応我が家は甲州街道沿い。集落の中心近くにある)

嗚呼、この家に住んでてよかった+1。
日曜日は地区で柴焼き。
このとき聞いた所によると
熊はすでに檻の中らしい。
どうなるのだろう?

里に降りれば、それだけで捕まらざるを得ない時代
できればいつまでも近くで
熊にも暮らし続けていて欲しい。
そう思った。

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2012年1月19日木曜日

初着物・初弁当・初詣

書き込みが随分遅れましたが、
我が家の初詣は1月8日、
今年は甲府の武田神社に向かった。
目的は着物でおでかけ(リホチ用手作り羽織お披露目)&外でお弁当+ついでに初詣
何故ここなのかと問われれば、
我が家で最近サクライザーが流行ったから、
そのマークのある神社だから、でしかない。




















神社に近づくと、あれ,不思議に道が渋滞しているねえ…
そうか、不覚にも日曜日だった。
さすがに着物姿で親子というのは他に見かけない。
着物はせいぜい成人の日を迎えた振り袖姿位なもんだ。
だから着物姿はおのずと周囲の目をひいてしまう。
それはヤバい。想定外。
なぜなら神域なのに正月なのに勝手にお弁当計画なのだ。
そんなことするやつはフツー誰もいない。
できれば地味にいきたい。ひっそりと…

無理やね。親の気持ち子知らず。
テンションあがってやたら騒がしい子供たちを引き連れ、
ともあれ、神社参拝のその前に
境内の奥の方に、森の中の丁度良い小高い場所をみつけて
そこでお弁当を広げる。

座っているのは土管ではなくケヤキのねっこ















いただきま~す。
おむすびころりんほんとに落とさないように。
風も来ないので,ひなたは結構暖かい。
落ち葉はかさかさ。
ドングリの実はどっさり。
子供たちは着物姿で走ったり、転がったり、寝そべったり。
のんびり。ゆっくり。まつぼっくり。


武田神社は躑躅が崎館跡、往時を偲ばせる土塁等が残っていて森も入りやすい。
なにより周囲の本日の人だかりに反して、この一画だけぽっかりと人気がないのがよかった。
noomは武田節の「躑躅が崎の月さやか」というフレーズを思い出していた。
月夜にここに来たらさらに雰囲気あるんじゃなかろうか。
そんなことを思わせた。

そのあと参拝を済ませ、今年の家族の健康と無事を祈り、神社を後にした。
渋滞の列がまだ伸びているのに驚きつつ…

そんなこんなで、なんだかのんびりとした、我が家らしい初詣の一日は過ぎていった。




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2012年1月17日火曜日

続 あこがれの!?鉄砲虫味見

(虫嫌いな人はパスしてください。)

夕方、子供たちが帰って来た。
さっそく鉄砲虫を見つけたものの、
その大きさから最初は触るのもためらっていた
ゆっくりうごく。さわれない。





















が、食べられると聞いて、俄然興味が出て来たらしい。

リクエストが入ってしまったので、夕食にも鉄砲虫登場。
今度は最初に揚げてみた。
すぐにビョ〜ンと伸びて破裂。
しかも取り出すと縮んでしまう。なかなか難しい。
しかたなく、もう一度フライパンで炒ったら、長くて美しいカタチに仕上がった
















期せずしてエビと並ぶことになってしまった鉄砲虫。

これは素揚げ。このあと炒めた
いただきます。
結末はいかに。

noomは、一番大きいのを一応食べた。でもまあ、エビの方がおいしいかな。
カレーは、(昔、タイ旅行で各種虫料理をいろいろ食べられたのに)どうしても箸が止まる。
tooは、食べたくないといって箸をつけない
(これはギャクタイではないから食べる食べないは本人の自由意志です。)
UFOは、ほっておくとなんでも口に入れるので、念のため食べさせない。
しかし、リホチは、イチイの実を見ると必ず口に入れるリホチはさすがに違った。

ぱくぱくぱくぱく。
なんでキミはエビを食べない?(脚が食べづらいかららしい)
なんでキミはウィンナーを吐き出し、こっちを食べる?

どんな味、と聞くと
「ちゅくちゅくしておいしい」
とにっこり笑顔で答える。



















結局、ほぼすべて一人で平らげてしまった。
いつもながらキミはすごいね。
固定観念に縛られない食欲第一主義。

食事の最後、
今後鉄砲虫を見つけても
決してそのまま口に入れることだけは
しないように、と約束させた
ごちそうさまでした。

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あこがれの!?鉄砲虫味

この数日、近所からもらった桐の木を薪にしている。
桐は、軽い。
日本の中では最軽量を誇る。
両手で抱えきれないくらいの太さの幹も持ち上げることができる。
チェンソーも簡単に切れるので、なんだかとても気分がよくなる。
火付きも非常にいい。これで火持ちが良ければ最高なのだが。
それはさておき。

桐は基本的に目が通っているので、ナタでもスパーンと気持ちよく割れやすい。
そして割っていると、ときおりその中から、いろんないきものたちが顔を出す。
アリ、ハサミムシ、ワラジムシ、ゴキブリ(ゴキはもともと森のいきもの)等がいるが
一番大きくて迫力があるのが、カミキリムシの幼虫だ。


大きいものだと小指くらいある。

この別名を鉄砲虫と呼ぶのは、
木に幼虫が開けてゆく、まっすぐな穴から来ているんだろうな。

寒いので、割ったばかりの時はほとんど動かない。
小枝でつついて引っ張りだす。

結構集まった。

適当に割ってこんなに出てくる訳だから、まだまだ薪の中にたくさんいるはずではあるが…。
まあ、夏になったら我が家のガレージあたりでいろんな虫が見られるので
良しとしよう。

そして、鉄砲虫と言えば、
物心ついた頃からずーっと気になっていた、
でもいままで出来なかった
「アレ」にとうとうチャレンジしてみた。
勇気を出して。
  (ここから先は嫌いな人は見ないでくださいね)









まず洗って、それからシンプルにフライパンで炒める。
地獄炒めや〜動いてる〜
そのあと、すぐに破裂するかと思いきや、その前に膨らむ〜。
どんな風と言えば、ミョーンとまっすぐに伸びてゆく。














なんとなくベビーコーンや、マカロニを彷彿とさせるおもしろいカタチ。

できたー!塩を少しふりかけて完成!

ゴクリ。
やはりインパクトあるなー














でも勇気を出して。
食べるんやー。
「ぱく」

…どんな味かと言うと、
まずくはない。
「トウモロコシみたいだな」というのが、試食の第一印象。
皮が結構厚い。
中身は基本うっすら甘くてうまみがある。
どちらかと言うと前半部分の方が脂身っぽい感じ、後半の方がトロリとクリーミーな感じかな。

甘いとは話に聞いていたものの、
もっと木っぽい味(小学生の頃の鉛筆の味)がするかもと思ってた。
お菓子の家状態で木を食べつづけ、それが甘い味になるのが不思議。

幹をガジガジ噛み砕いていたはずの立派な頭部は、なんとなく残しましたー。
多分、唐揚げみたいにして、姿を曖昧にして、前振りなしに食べるのなら、
それはそれで違和感なくイケルと思う。

昆虫食。
現代ではそれだけでひいてしまうが、
世界では当たり前のように食べられている所も多い。
この鉄砲虫も昔は日本でも子供たちのおやつだったとも聞く。

よく考えれば、海老やカニを(生でも)食べて、おいしい〜と喜んでいられるなら
こちらを食べられない理由はただ一つ、「なんとなく」でしかない。
恐ろしく強力な「なんとなく」パワー。その名は固定観念。

という訳で、ほんの少し鳥の気分になれた冬の昼どき。
とりあえず、キツツキになった気分。
こんなに大きいと食べがいがあるだろうなあ。
だからあんなに頑張って探してるのかな。

そして、冬の餌台に集まるシジュウカラたちが
ラードやピーナツバターが好きなのもよ〜く分かった気がした。

やってみなければ、わからない。


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2012年1月15日日曜日

獅子舞舞初め

この家に初めて引っ越して来たその日、
我が家の裏の空き地で着物姿の男衆が獅子舞を踊っていた。
観客がいる訳ではない。地域のための地域のお祭り。
着物姿の集団って成人式や卒業式でもないと、最近ではなかなか見れない。
ましてや男とは。その様子が、非常に印象的だった。

それが昨日行われた我が家の地域、白州下教来石の小正月行事、獅子舞神楽と道祖神祭り。
北杜市指定の無形民俗文化財
昨年迄は見ているだけだった。
今年はついに舞い手に初チャレンジ!

正月明けから都合3日のトレーニング
とはいえ2時間の練習タイムより、終ったあとのお酒タイムの方が長い。しかもなぜか毎回(笑)
正直、舞いの輪郭だけさらっと分かりかけて来たぐらいで練習は終了したので
参加するとはいえ、今年については祭りの流れを把握、邪魔にならないようなシチュエーションでお試しできれば新人としては上出来と思っていたのに。

祭りのはじまりのはじまりは午前3時すぎに起こし太鼓が響くところから。
3時半、着物姿にて公民館集合。半月が頭上に冴え冴えと光っている。
お神酒を頂いてからまずは神社に移動して奉納の舞い初め。
それから集落の下の橋で舞初め、そのあと、家々を巡ってゆくのだが。
いきなり本番ですか!
もう一人の新人、おとなりのヒロアキ君もええっと驚いている。
いいんですか、それで…
村の境で舞い初め

お寺でも奉納舞


獅子頭は次の家に着く前に左からかぶり、その家から出る迄は顔を見せないのが決まり。薄布に透ける暗い夜道を抜け、家にあがり、神棚に向かって
まずは本舞い「幕の内」続けて後舞いの「剣の舞い」。
ここの獅子舞は「女獅子」なので、勇壮というよりは優雅に舞うのが良しとされる。
さて初めての舞いは…ボロボロでした。
それから4、5軒に1回ペースぐらいで順番が回ってくる回ってくる
終了した5時半くらい迄に都合10回ぐらい舞わせて頂きました。
さすがに舞いの流れは概ね把握できた訳ですが、
「型」についてはまだまだ。
舞いは3年、太鼓は5年,笛は7年だそうですが来期に向けての課題です。

夜には我が家でかねてから謎だった道祖神祭りの「お練り」に参加。
お練り最後、ご神体が運ばれる

ご神体で頭スリスリ


これまで暗くて集団の中心で何が起こってるのか、見るだけではさっぱり分からなかった祭りに潜入しました。
これは一言で言うと、「石を中心とした2時間つづくマラソンおしくらまんじゅう」
人生ではじめてビールや水をかけられました。ふくらはぎはれるかも。
惜しむらくは「お練り」への参加人数の絶対的な少なさ。
昔、若者がたくさんいた頃はさぞや勇壮な祭りだったんだろうな。
そしてその頃は、周りの人たちも和服がスタンダード。そんな風景、見てみていたい。

今日なにげにうれしかったのは、
月灯りとまばらな街灯の明かりを頼りに、未明の通りをゆく着物姿、下駄の音。
極寒の明け方6時、空を見上げるといくつも見えた人工衛星の輝き。
太陽の暖かさのありがたみ。
トラック通る甲州街道を着物で集団で横断するとき。なんとなく。
道祖神祭りのとき、甲斐駒ケ岳神社からの神官さんの加持を切るその手さばき。
お練りの合間に見上げる三ツ星
獅子舞がそばに来ても泣かなかった今年の我が子たち。
終了後、期せずして「お父ちゃんかっこ良かったよ」と子供に言われたこと。


祭りの由来や流れはこちら
http://homepage3.nifty.com/mihyi/index.htm

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2012年1月3日火曜日

龍田揚異説

タツタアゲ語源について
カレーとあれこれ話して続編誕生。
唐揚げ料理は安土桃山〜江戸時代ぐらいに伝わって来た南蛮料理と思われる。
衣をつけない(もしくはほとんどつけない)揚げ物なので空揚げという。

(以下、設定は創作です)

江戸にて、とある料亭の主人が
から揚げを祝い膳の献立にする時、ふと考えた。
から揚げは空揚げ。
カラクジ・カラ威張り・カラ元気・カラ回り…
中身がからっぽとはなんとも縁起が悪いねえ。
ここは一番、洒落た名前を考えてみよう。

から揚げの唐と言えば続く言葉は、唐くれないに水くくるとは、だ。
いい歌だねえ。先日寄席で聞いた噺「ちはやふる」もおもしろかったよ。

そうだ、あの和歌にちなんで
「竜田川揚げ」なんてどうだ風流な料理に見えるじゃないか
ええい、長くてめんどうだ。
ちょっと縮めて竜田揚でどうだ

…はい、忌み言葉編タツタアゲ完成。色は関係無し。

言葉の由来は案外こんな風に
ある意味シンプルでテキトーなことが多いのではないか。
しかし,人はそこに意味付けを求める。
しかも耳障りのいい意味付けを聞くのが好き。
そんな風に思った。

でもおもしろいよね。
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2012年1月1日日曜日

神代も聞かず龍田揚

新年。今年の干支は辰。辰にちなんでなんか書きたいなと思ってしばし考えた。

立田揚げの「たつた」って何だろう

ネットで調べると
在原業平の有名な歌にちなんでいるからとされている。つまり
千早ぶる 神代もきかず 龍田川
からくれなゐに 水くくるとは

在原業平朝臣(17番) 『古今集』秋・294
訳:さまざまな不思議なことが起こっていたという神代の昔でさえも、
こんなことは聞いたことがない。龍田川が(一面に紅葉が浮いて)
真っ赤な紅色に、水をしぼり染めにしているとは。
つまり、立田揚げは龍田揚げ。
醤油等に漬け込んでから揚げる立田揚げは、
材料に染み込んだ醤油の色が揚げることで紅葉のような色合いになるため、
紅葉の名所である竜田川に紅葉が流れる姿が連想されるから。

ということなんだけど。

これ、自分の中で腑に落ちない。
それはやはり色。
noomのイメージでは、より赤茶に近いのが唐揚げ、
粉を吹いたように白っぽいことが多いのが立田揚げの姿なのだ。
さらにひいき目に見ても
千早ぶる〜の鮮やかな赤色もしくは錦の紅葉イメージと
立田揚げのあの茶色は明らかに違うと思う。

むしろ晩秋の冬枯れの森の朝、
霜が降りた落ち葉のじゅうたん色に近いと思うのだ。
では何だ。依然として謎。さらに調べる。


龍田姫という神様がいる。

平城京の西にある竜田山の神霊でもともとは風の神、
西は五行説では秋に通じるので秋の女神。
鮮やかな緋色や黄金の秋の草木の錦を纏った妙齢の女性として想像される。
「竜」が「裁つ」に音が似ているため裁縫の神としても信仰される。
また竜田山を彩る紅葉の美しさから、紅葉を赤く染める女神として染色が得意ともされた。

…だからこそ業平の句の「神代も聞かず」という比喩が活きてくる訳やね。
とりあえず、今回は龍田色=秋の色と少し近づいた所で自分的に納得。

でも、もしかしたら命名以前の「プレタツタアゲ」とは、
インドのタンドリーチキンのように
(異様なくらい)赤く染め漬けていた肉を使ったものだったのかもしれない。
そうだすれば大きな大きな鍋の中、
あつあつの油の上を次々と揚がってゆく一面の唐揚げが浮かぶ様は、
まさに竜田川の紅葉の風情!に見えたのではないか。

…年始にくだらないことを考えてるなと我ながら思うのだった。
あけましておめでとうございます。

付記:異説もあり。帝国海軍巡洋艦『龍田』にて
小麦粉の代用で片栗粉をまぶした揚げ物を発案、
龍田式唐揚げとして海軍内で調理法が広まったいわゆる「海軍めし」の一つ。
なんてものもある。多分こちらの方がもっともらしい。

こんなものもあった:日本唐揚協会

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