2011年8月13日土曜日

魔女のホウキ2010.5.14

 通勤時、最近できたばかりの坂を車で登ってゆくと、斜面にエニシダの花が咲き誇っている。黄色の花を「金の雀」と見立てて「金雀枝」。きれいな漢字だなあ。
調べてみると、法面緑化に使われるほど丈夫で、そしてきれいな花で園芸種もあるけど、毒がある。さらに西洋では、昔からエニシダの枝をたばねて ほうきにしていたらしく、だから魔女達が飛行に使う箒もエニシダ製らしい。ポッターもキキもエニシダの箒で飛ぶ訳だ。ここで疑問が湧く。なぜ魔女は他でも ない「箒」を使って空を飛ぶんだろう?
まずはエニシダに含まれる毒ありきだったのではなかろうか。魔女ではないが、アメリカ大陸の先住民は、エニシダの花を乾燥させたものをタバコ のように吸い、精神の覚醒を高めていたという。つまり、エニシダを使えば「飛ぶ」ことができるわけだ。加えてエニシダの枝ぶりそのものがまさに「ほうき 型」なので、それゆえ魔女の駆使する毒や薬のもたらす効果を象徴するアイテムとして身近な箒が連想されたのかな、そんな事を考えた。
そう考えてみるとキキが頭につけている大きなリボンもエニシダの花がモチーフなのかなとも思えてくる。まあ、
考え過ぎだけどね。
エニシダの坂を過ぎてカーブを曲がると,前方のはるか上空、青空に飛行機雲がまっすぐに伸びていた。魔女の飛んだ軌跡、ではないが気持ちのいい朝だった。

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