2012年1月15日日曜日

獅子舞舞初め

この家に初めて引っ越して来たその日、
我が家の裏の空き地で着物姿の男衆が獅子舞を踊っていた。
観客がいる訳ではない。地域のための地域のお祭り。
着物姿の集団って成人式や卒業式でもないと、最近ではなかなか見れない。
ましてや男とは。その様子が、非常に印象的だった。

それが昨日行われた我が家の地域、白州下教来石の小正月行事、獅子舞神楽と道祖神祭り。
北杜市指定の無形民俗文化財
昨年迄は見ているだけだった。
今年はついに舞い手に初チャレンジ!

正月明けから都合3日のトレーニング
とはいえ2時間の練習タイムより、終ったあとのお酒タイムの方が長い。しかもなぜか毎回(笑)
正直、舞いの輪郭だけさらっと分かりかけて来たぐらいで練習は終了したので
参加するとはいえ、今年については祭りの流れを把握、邪魔にならないようなシチュエーションでお試しできれば新人としては上出来と思っていたのに。

祭りのはじまりのはじまりは午前3時すぎに起こし太鼓が響くところから。
3時半、着物姿にて公民館集合。半月が頭上に冴え冴えと光っている。
お神酒を頂いてからまずは神社に移動して奉納の舞い初め。
それから集落の下の橋で舞初め、そのあと、家々を巡ってゆくのだが。
いきなり本番ですか!
もう一人の新人、おとなりのヒロアキ君もええっと驚いている。
いいんですか、それで…
村の境で舞い初め

お寺でも奉納舞


獅子頭は次の家に着く前に左からかぶり、その家から出る迄は顔を見せないのが決まり。薄布に透ける暗い夜道を抜け、家にあがり、神棚に向かって
まずは本舞い「幕の内」続けて後舞いの「剣の舞い」。
ここの獅子舞は「女獅子」なので、勇壮というよりは優雅に舞うのが良しとされる。
さて初めての舞いは…ボロボロでした。
それから4、5軒に1回ペースぐらいで順番が回ってくる回ってくる
終了した5時半くらい迄に都合10回ぐらい舞わせて頂きました。
さすがに舞いの流れは概ね把握できた訳ですが、
「型」についてはまだまだ。
舞いは3年、太鼓は5年,笛は7年だそうですが来期に向けての課題です。

夜には我が家でかねてから謎だった道祖神祭りの「お練り」に参加。
お練り最後、ご神体が運ばれる

ご神体で頭スリスリ


これまで暗くて集団の中心で何が起こってるのか、見るだけではさっぱり分からなかった祭りに潜入しました。
これは一言で言うと、「石を中心とした2時間つづくマラソンおしくらまんじゅう」
人生ではじめてビールや水をかけられました。ふくらはぎはれるかも。
惜しむらくは「お練り」への参加人数の絶対的な少なさ。
昔、若者がたくさんいた頃はさぞや勇壮な祭りだったんだろうな。
そしてその頃は、周りの人たちも和服がスタンダード。そんな風景、見てみていたい。

今日なにげにうれしかったのは、
月灯りとまばらな街灯の明かりを頼りに、未明の通りをゆく着物姿、下駄の音。
極寒の明け方6時、空を見上げるといくつも見えた人工衛星の輝き。
太陽の暖かさのありがたみ。
トラック通る甲州街道を着物で集団で横断するとき。なんとなく。
道祖神祭りのとき、甲斐駒ケ岳神社からの神官さんの加持を切るその手さばき。
お練りの合間に見上げる三ツ星
獅子舞がそばに来ても泣かなかった今年の我が子たち。
終了後、期せずして「お父ちゃんかっこ良かったよ」と子供に言われたこと。


祭りの由来や流れはこちら
http://homepage3.nifty.com/mihyi/index.htm

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